ad_poem.png

2011年10月31日

おーわりっ!

翻訳の仕事が終わりました。一週間、平均5時間労働でした。まずまずかな。また仕事こないかな。やっぱりきついなどとつぶやきながらも、主婦業だけでなく、自分に合っている翻訳の仕事が出来ているって理想です。また少しずつ一日の労働時間を増やしながら、納期のきつい仕事にも耐えられるように備えたいです。

朝5時半に起床して、お弁当作って、朝食とって、洗濯して、夫を見送る前から仕事にとりかかり、スーパーに行き、帰ってすぐお魚をおろし、また仕事。気がついたら休みなしで今日も走ってました。でも、身体はちょっぴりきついけど、精神状態がとてもいいのです。輝いている気がします。なんのために生きているかって問う必要もなく、それは納期をクリアするためであり、お金をもらって家計の足しにするためであり、ゆくゆくは夫との人生をエンジョイするためであり・・・明確なのです。自分で多少なりとも得たお金で、旅行に行くのです。それが生きている楽しみ。明確なのです。

明日からはまた当面ヒマになるでしょう。でも背筋をピンと張って生活できそうです。この感覚、忘れたくない。お料理でも頑張ってみようかな。一時でも、一所懸命生きられる喜びをかみ締めています。

★『詩集 烈風』は統合失調症との闘いを綴った闘病詩集です。
http://www16.plala.or.jp/ychiho/advertisement2.html

posted by 野々花 at 19:29 | Comment(3) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 統合失調症へ応援してくださる方クリックお願いします
にほんブログ村

2011年10月29日

働けるようになるのか?

翻訳の依頼が来て5日目の今日、頭が疲れてしんどくなってきました。今回の依頼は締め切りが少々きつくて、身体がやっともつか持たないかといった具合です。でも、近い将来本格的に働くという目標がある今、自分の病気がどの程度まで回復してきているのかを測ることができています。今までなら一日3〜4時間程度の労働を二週間程度、が限界でした。それくらいのゆるい仕事しかできません。今回はしかしここまで5日間、平均一日5時間労働をしました。身体が警報を鳴らし始めました。本格的に企業と契約を結ぶなどして働くようになれば、最低一日8時間は働けなくてはならないでしょう。特に、翻訳はコンスタントに一日何時間働けばいいというわけでなく、仕事が入ったとたん、締め切りまでよーい、どん、で一気にこなすタイプの仕事なので、そういう体力というか徹夜でもして短期間に仕事を終わらせるだけの健康がないと勤まりません。今の私の限界を見た気がします。

今飲んでいる治験薬で持久力、体力がどこまで回復するのか。主治医は未知数だといいます。けど今は、働けるようになりたい気持ちプラス、実際どのくらいまでなら出来るのか、また出来ないのかが具体的に見えてきたようです。就労に耐えられるまで回復したい。あと一歩、二歩なのだから。

★『詩集 烈風』は統合失調症との闘いを綴った闘病詩集です。
http://www16.plala.or.jp/ychiho/advertisement2.html

posted by 野々花 at 17:54 | Comment(2) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 統合失調症へ応援してくださる方クリックお願いします
にほんブログ村

2011年10月27日

輝ける未来を

二日前から翻訳の仕事をしています。元気元気、元気!張り切っています。朝から主婦業とかけもちなので、ばたばた急に忙しくなって、今までののんびりしていた生活がうそのようです。きっと疲れもたまっていくはず。ペースダウンしないといけないな、と思いつつ、自分に一番合っている仕事ができる喜びでいっぱいなのです。翻訳が天職。そう思います。

昨日は通院日でした。こうした単発の仕事でなく、ちゃんと定期的に仕事ができるようになるかと聞いたところ、お医者さんは「この治験薬で働けるところまで回復するのか、その手前までしか回復しないのかはわからない」とのことでした。何にせよ、今の治験薬がどうやら実薬で効果を発揮しているのは確かなようで。同じ傷を負っても早く治る人と時間がかかる人がいるのと同じで、最後は野の花さん自身の治る力でしか治らないのだ、と。

でもたまにでも仕事が入ると嬉しい。輝いている。働くって大変だけど、若いうちはやはり働けるなら働きたいです。働き続けてると自分が輝いていることを忘れてしまうこともあるだろうけれど。いつか手にしたい、自分の治癒力で輝ける未来を手にしたい。

★『詩集 烈風』は統合失調症との闘いを綴った闘病詩集です。
http://www16.plala.or.jp/ychiho/advertisement2.html

posted by 野々花 at 12:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 統合失調症へ応援してくださる方クリックお願いします
にほんブログ村

2011年10月25日

日々の空隙

白く冷たい朝、今日一日分の時間に出会う。埋め方を知らない巨大な空隙。恐ろしさにため息をつく。夫を見送った午前七時半、ごみを出しに外へ出る。寒空の下、霜の降りた畑を通り、熟れそびれて転がっているトマトや小さな最後のナスのなるのを横目に、道路に出る。風がびゅうと吹く。エプロンが翻る。ごつごつとしたアスファルトの上を通勤の人と車が足早に過ぎる。私は社会の臭いを嗅ぎつけると、胸を一突き刺される思いで一目散に家へ戻った。

この暖かな家で、ぶらぶらと今日も生きる。そのことがたまらず胸が痛む。何を目標に生きているのか、リタイアした老人のような生活が痛ましくて、痛ましくて、まだ若い私は心の内で叫ぶ、「働きたい」。主婦業がもっと忙しければいいのだが、子供もいないし限界がある。翻訳の仕事に就くべく履歴書は用意してある。後は出すだけ。でもいつ?

まだ働く段階ではないのはわかっているが、明日は診察日。希望を持っていいか、聞くだけ聞いてみよう。日々の空隙を埋めるだけの生活は辛い。

★『詩集 烈風』は統合失調症との闘いを綴った闘病詩集です。
http://www16.plala.or.jp/ychiho/advertisement2.html

posted by 野々花 at 16:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 統合失調症へ応援してくださる方クリックお願いします
にほんブログ村

2011年10月24日

仕事をみつける力

今日もすこぶる体調がいい。朝5時半に起床して、お弁当と朝食の支度をする。朝食後は即洗濯。7時半に夫を見送り、新聞を眺める。掃除機をかける。コンビニに用事を足しに行く。少々昼寝。10時に郵便局とスーパーに買い物へ。帰ると即お魚をおろす。排水溝などキッチンの水周りを丁寧にお掃除。11時半、家事終了。

といった具合に、今日は午前中主婦としてしっかり働いた感じ。日々こんな調子で仕事ができるといいな。人間やっぱり適度な仕事をすることが精神的にも健全なんだと思う。適度というのが難しいところだけれど。忙しすぎて身体を壊したり、仕事がなさ過ぎてまたストレスを溜めたり。私はいつも後者。家事はあらかた終わったので、今日も午後からは仕事がなくて困ることになりそう。あ、でも久しぶりに筑前煮を作るんだった。料理も色々チャレンジすると時間もかかるし、主婦といえども仕事は本来結構あるのだ。

思うに、「することが見つけられない」というのは、病気のせいもあるのではないか。例えばみつければいくらでもあるはずの主婦の仕事。「何にもすることがない」と嘆き虚無感に苛まれるのは病気があまりよくないからなのではないだろうか。今日は幸い仕事を見つけられる。そういう日が一日でも増えてほしい。自分の仕事が出来ているとき、人は輝いているものだから。

★『詩集 烈風』は統合失調症との闘いを綴った闘病詩集です。
http://www16.plala.or.jp/ychiho/advertisement2.html

posted by 野々花 at 12:40 | Comment(2) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 統合失調症へ応援してくださる方クリックお願いします
にほんブログ村

2011年10月22日

人とのつながり

社会から隔絶して療養生活を送る日々、読者の方から「友達はいないのか」とのコメントをいただいた。コメント欄でお答えした通りなのだが、私は家族のほかにも友人に恵まれているのでご安心を。というのも、詩集を出したとき実名を出した手前、友人を特定されるのは相手にまずいので、友人との出来事はブログに書かないことにしている。そしてもうひとつ、やはりこのブログは統合失調症に関心のある方がたくさん読みに来られるので、どうしてもその話題が中心になるということ。同じ私事でも書くことと書かないことを分けている。

とはいえ、療養を始めて以来、やはり社会から疎遠になるのは否めない。その代わりと言ってはなんだが、ここ2年くらいのうちに趣味の詩歌を通して友人の輪が広がった。詩集を出せばいろんな人に送ることになるし、詩人が別の詩人を紹介してくれたり、イベントで朗読する機会があったのでそこで知り合ったり。最近ではフェイスブックで詩の書き手たちと交流を持つ。

だから寂しくはないし、病気で働けなくとも、唯一できる詩作を通じて人とつながることができている。大事なのは、できないことがたくさんあるからといって悲観せず、まずは自分にできることをみつけること。この病気で社会から遠ざかっている患者はたくさんいると思うけれど、何か糸口をみつけてつながることはできる。そう信じている。

★『詩集 烈風』は統合失調症との闘いを綴った闘病詩集です。
http://www16.plala.or.jp/ychiho/advertisement2.html

posted by 野々花 at 20:46 | Comment(2) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 統合失調症へ応援してくださる方クリックお願いします
にほんブログ村

2011年10月21日

太陽のように笑った日

我慢することが仕事。そう自分に言い聞かせている。昨日実家の母親に電話をかけると、父と母が仕事でとても忙しくこちらに来れないという。別のところに住む妹も仕事が忙しいようで仕事中の夜中に久しぶりの連絡がきたとか。もちろん私の夫も仕事。なんだ、ヒマなのは私ひとりか、と思ったら涙がはらりと落ちてしまった。旧帝大大学院で博士号までとった人間が能力を発揮して働くでもなく、ただぼうっと一日中で家でテレビを見て過ごしている。なんとも情けなかった。

出口が見えるならば、耐えることも容易だろう。しかしいつ治るともわからない病気。現状に満足して、現状の中にほんの少しの楽しみを見出しすしか方法はないのだ。わかっている。自分は幸せだということもよくわかっている。ただ、もっと活き活きと自分の才能を発揮して働けるならどんなに素晴らしいだろう、と。

私の眼はいつも穏やかだ。けれど光り輝いてはいない。穏やかな人生も悪くないが、かつて喜びに溢れ、太陽のように笑った日々があったことを忘れたくはない。忘れたくないんだ。

★『詩集 烈風』は統合失調症との闘いを綴った闘病詩集です。
http://www16.plala.or.jp/ychiho/advertisement2.html

posted by 野々花 at 10:19 | Comment(4) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 統合失調症へ応援してくださる方クリックお願いします
にほんブログ村

2011年10月19日

家庭も仕事も

最近、すこぶる体調がいい。生きている実感があるし、気持ちも落ち着いている。きっと顔つきも健康で、表情豊かなんだろうと思う。昨日は夫が仕事のために帰りが夜中。一緒に夕食を食べられなかった。いつもなら夜は8:30頃には帰ってきて一緒に夕食を食べられるのだが、今日も帰ってこられるかどうか怪しい。私は療養と称して悠々自適な生活をしているのに、申し訳ない気分だ。そしてちょっと寂しい。

私も働けるようになりたい。今日は先日依頼を受けた翻訳の謝礼をいただいた。自分で得たお金には重みがある。そして夫婦二人で働けば、夫の心理的負担だって少しは軽くなるだろうに。でもなかなか就労は実現しない。健康な人と比べてスタミナが違う。私は夜中まで働くなんてできない。

そして円満な家庭は私がのんびり主婦業をやっているから成り立っている面もあるだろう。休日やご飯の時間などすべて夫に合わせて動けるのも私がフリーだから。休日が合わなくなったり、私まで仕事のストレスを抱えてしまえば、ふたりの関係がギスギスするかもしれない。・・・なんて。でもやっぱり働きたいんだ。円満な家庭も仕事もほしい。欲張りだろうか。

★『詩集 烈風』は統合失調症との闘いを綴った闘病詩集です。
http://www16.plala.or.jp/ychiho/advertisement2.html

posted by 野々花 at 13:52 | Comment(2) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 統合失調症へ応援してくださる方クリックお願いします
にほんブログ村

2011年10月17日

幸せのかたち

昨日はうららかな秋の光満ちる日曜日。たまには親孝行しようと思い立った。父がアメリカへ行っているので、母は家にひとりきり。いろいろ考えて結局夫と二人で実家に行き、近所のカフェで母と三人でおしゃべりをした。母は年のせいか表情も丸く穏やかで、にこやかな笑みを浮かべると嬉しそうに夫の話を聞いたりしていた。小さな親孝行だけど行ってよかったなと思った。

いつもなら平日独りきりで過ごす私の家へ、両親があしげく通ってくれる。独りで居ることの心もとなさは十分伝わっているし、両親の慈愛に満ちた気持ちが温かい。相手をどう思いやるかを行動で示してくれるので、私もそれを学ぶ。いつか、私の病気が良くなって今度は両親が年老いていったら、そのときは私があしげく様子を見に駆けつけるだろう。

互いをいたわりあって生きている。病気になったから優しい気持ちも大きく育った。大事な人たちを大事にして生きているから悔いもない。昼休み。毎日夫が会社から電話をくれる。だから今日も待っている。こんな風にいつのまにかできた、幸せのかたち。

★『詩集 烈風』は統合失調症との闘いを綴った闘病詩集です。
http://www16.plala.or.jp/ychiho/advertisement2.html

posted by 野々花 at 11:09 | Comment(3) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 統合失調症へ応援してくださる方クリックお願いします
にほんブログ村

2011年10月15日

水を得た魚

久々に独日翻訳の依頼を受ける。心がキュっと引き締まる感じ。やはり翻訳と格闘している時が一番充実しているので、病気がよくなったらまっしぐらに翻訳の道を歩もうと息巻く。人は適度な仕事を与えられたときが一番精神状態もよいものだ。これまでただぼけらんと一日を過ごしてきた。この依頼によって数日の間は水を得た魚のように活き活きするだろう。でもやりすぎは禁物。私はまだエネルギーが健常者の何分の一もないのだから、休みながらゆっくりと。

とか何とか言って、もうすでに頭が疲れていることに気づく。今日はもうやめよう。なんて使えない頭だ。数時間とて持たないのだから。ふう。でも、気持ちがぴりっとしている。今日は休日なので、夫と街へ。カフェで抹茶白玉フローズンを食べる。いい気分転換だ。

すっきり爽やかな精神でいたい。難しいけれど、努力はしてみよう。この療養生活、もっとベターな過ごし方があるはず。刺激をほんの少し、そしてたっぷりの休息と安心を。病気でなくとも精神衛生管理って案外難しいものだから。

★『詩集 烈風』は統合失調症との闘いを綴った闘病詩集です。
http://www16.plala.or.jp/ychiho/advertisement2.html

posted by 野々花 at 15:06 | Comment(2) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 統合失調症へ応援してくださる方クリックお願いします
にほんブログ村

2011年10月14日

日陰の人間

何にもしないで一日が終わる。ずっと家の中にこもり、何をするでもなく、テレビをつけたりゴロゴロ横になっている。時はゆっくりと流れ、私は確実に年をとっていくのに、これでいいのかという危機感もない。意欲も湧かないし、億劫さばかり。ひとりきりで過ごす平日。退屈と少しばかりの寂しさに耐える。「みんな耐えて生きているんだから」と心に念をおして。

感覚は皆眠ってしまって、痛みも疼きもしない。これが幸せだといえるだろうか。偽りの幸せじゃないか。本当は自分の力で生きたい。人間と交流がしたい。でも今の私は人に会えない。だって、会えば何もしていない空っぽの自分が浮き彫りになるから。社会でばりばり活躍して輝いている人を見れば、そうでない自分が哀れになるから。

日陰の人間。社会で生きられない人間。日の目を見ることさえ怖がって、びくびく怯えている。だがそんな人間も生きているんだ。虫けらのようになりを潜めて、息をしている。

★『詩集 烈風』は統合失調症との闘いを綴った闘病詩集です。
http://www16.plala.or.jp/ychiho/advertisement2.html

posted by 野々花 at 10:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 統合失調症へ応援してくださる方クリックお願いします
にほんブログ村

2011年10月13日

自由について〜過去記事から

当ブログの過去記事を読んでいたら、いい言葉が書いてあった。2008年8月の記事だ。

〈病気を患ったからといって、自分にはこれができない、それには興味がない、自分の分野はここ、と決めつけてしまうのはもったいない気がして。 〉

〈誰しも意識・無意識に自分に境界線を引いて、自らを制約しています。「〜ない」という否定形を、なぜ、そしてどこに置いているかを問うこともなしに。 問うべきは「どこで自分に線引きをしているの?」〉

〈自分で引いた境界線を取り払ってゆけるなら人はもっと自由になれる。〉

さて、できないことはたくさんあるが、できることを数えてみようか。そして自由とは何かもう一度問うてみよう。不自由であることばかりに目がいって、残された機能を伸ばすことを怠っていたかもしれない。

★『詩集 烈風』は統合失調症との闘いを綴った闘病詩集です。
http://www16.plala.or.jp/ychiho/advertisement2.html

posted by 野々花 at 09:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 統合失調症へ応援してくださる方クリックお願いします
にほんブログ村

2011年10月11日

生の痕跡

五ヶ月ぶりに詩を書いた。書けなかった五ヶ月の間、私は自分の苦悩が何であるか分からなかった。幸せという名の仮面を身につけ(いや、幸せであることは否定しないが)、人間誰しも感じる「生の痛み」を感じることができなかった。今日、一篇の詩を書いて、facebookの友達に批評をしてもらい、一連のやりとりのなかで作品が出来上がってゆくのが快かった。人はただ生きているのではない。かならず生の痕跡をどこかに残し時間を過去に送っている。そう感じられた、生きた心地がした。

人は苦しむことによって生きていることを実感する。苦しみもがいた痕跡を残し、その爪あとを踏み台にして次の高みへ登るのだ。そうだ、人はいつだって登ってゆく。ただ円満なときなどそれは休憩にすぎない。私は長く休憩所に居すぎたようだ。私は目覚めた感覚器を研ぎ澄ます。鈍麻するのが統合失調症の陰性症状であるならば、私はそれと戦う。

没するな。何も感じないという生ぬるい湯に浸るな。苦しみの正体を追求せよ。追求せよ。

★『詩集 烈風』は統合失調症との闘いを綴った闘病詩集です。
http://www16.plala.or.jp/ychiho/advertisement2.html

posted by 野々花 at 15:58 | Comment(3) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 統合失調症へ応援してくださる方クリックお願いします
にほんブログ村

2011年10月10日

人間が遠い

本当は苦しいのに苦しみを感じられていない気がする。この頃の私は一日に昼寝を4,5時間する。眠っては時間が飛んでいき、することがなくてごろごろしてはまた眠り、時間が飛んでいく。何か有意義な活動ができれば生活も楽しいのだろうが、「何もすることがない」と感じてしまう私に、茫漠と広がる時間の砂漠は恐ろしいまでに不毛だ。痛みも苦しみも感じない。これが幸せなのかとかんぐってしまう。薬で何も感じなくなっているのか、生きていることも、生きていれば必ず感じる痛みも、何もないんだ。それがきっと苦しい。

鈍麻した心を携えて、私は時間の旅をする。字もまだろくに読めないので、読書で時間もつぶせない。そうだ、唯一、こんな私でも人生の第一目標は達成できている。人に迷惑をかけないこと。病気のせいで周囲に負担をかけないこと。笑顔でいて、周りの人たちを安心させること。これだけは達成できていると思う。

でも「私」はどこへ行った?私の喜び、私の苦しみ、私の奮闘、私の努力。何も無いんだ。何も感じないんだ。空虚とは違う。ただのんびりとして、四六時中、仏のように心穏やかで、まるで人間らしさがないこと。生きて、生臭い人間になりたいのに。遠い、遠い。人間が遠い。

★『詩集 烈風』は統合失調症との闘いを綴った闘病詩集です。
http://www16.plala.or.jp/ychiho/advertisement2.html

posted by 野々花 at 07:25 | Comment(6) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 統合失調症へ応援してくださる方クリックお願いします
にほんブログ村

2011年10月08日

ツレがうつになりまして。

映画を観た。「ツレがうつになりまして。」。本が出ていたので知っていたが、原作に忠実に作られていて、主演の堺雅人の演技が圧巻で泣いた。宮崎あおい演じる漫画家ハルさんと堺雅人演じる、うつ病になってしまった会社員ツレが夫婦二人で病気を乗り越えてゆく物語。封切初日の今日は年配の観客が多く、ほぼ満席だった。うつ病に関心のある人が多い所以だろう。劇場からは時折笑い声と泣き声が聞こえてきた。

重いうつを患った経験のある私。映画のように、うつ病の夫を介護した経験のある私。どちらの立場も経験したこともあり、堺雅人らの迫真の演技に泣いた。そういえばこんなせりふ自分も言ったな、とか、夫もこんな風だったなとか。でも辛い思い出を掘り返されたので、もうこの映画はきっと観ないだろうと思った。

でも、夫婦で乗り越えるって素晴らしい。うちも円満な夫婦で良かった。生きてるといろいろあるけれど、夫婦ふたりで乗り越えていくっていい。そんな気持ちだ。今日はなんだか充実していたな。

★『詩集 烈風』は統合失調症との闘いを綴った闘病詩集です。
http://www16.plala.or.jp/ychiho/advertisement2.html

posted by 野々花 at 17:25 | Comment(2) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 統合失調症へ応援してくださる方クリックお願いします
にほんブログ村

2011年10月06日

まどろみ

ふとんにうずもれて泥のように眠る。遮光カーテンのついた薄暗い部屋で私は轟々と寝る。どれだけの疲労を背負っているのか。どれだけの労働をしたというのか。働いた記憶はひとつもない。起き上がり強烈な立ちくらみをくらうと、昼の光の中をふらふらと歩き、冷蔵庫を物色する。

およそ足りないものなどない。満たされている、物にも愛情にも。1人きりで療養する日々に寂しさや焦りがあってもよさそうなものを、私は凪いだ海のように安穏とした心の様に安心し、座っている。以前なら孤独に苛まれ、人間らしく生きられない、と絶望し涙を落としていたのに。ああ、これが幸福なのか。何も起こらず、何も感じないということが。

陰性症状は緩和され、病人とも健常者ともつかない状態に保ちながら、その中間でふらふらしている。おそらく、治験薬のせいなのだ。何も痛みを感じない。そして何も生まれない。詩のことば一つさえ。これが幸福なのだろうか。また自問してみる。わからないまま、まどろんでいる。燦々とふり注ぐ光の中で。

★『詩集 烈風』は統合失調症との闘いを綴った闘病詩集です。
http://www16.plala.or.jp/ychiho/advertisement2.html

posted by 野々花 at 18:33 | Comment(6) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 統合失調症へ応援してくださる方クリックお願いします
にほんブログ村

2011年10月04日

眠っている

私は眠っているのだろうか。起きているのだろうか。紅茶の湯気が立つのをぼんやりと眺め、流れてくる洗剤のグレープフルーツの香りをそっと嗅ぐ。見舞いに来た母のことばは私の頭を通り抜け、後ろへ後ろへと放たれる。「うん」、「そう」返すのは短かい言葉。だが次第に語数が増え、私の頭は物事のはっきりとした輪郭を認識する。

ひとりだったのだ。ずっと誰とも話していなかった。ことばのキャッチボールは新鮮で、だんだん声に抑揚が出てくる。声がひとりでに大きくなる。眠っていた体が目覚め、筋肉が動いて、発声しているのだ。当たり前のような人間の働きが沈黙の日常に埋没していた。両親の夕方の訪問は私を活き活きとよみがえらせる。

ひとりでなど生きていけない。人間は誰も。寂しくなくとも、ひとりの世界がいかに充実していても、会話なくしては人は衰えるばかり。訪問はありがたい。本当は社会の中でそうありたいけれど、今は、長い療養生活の今は、話しかけてくれる人に感謝して生活するしかない。

私は眠っていたのだろうか。きっと夢うつつのあいだを行ったり来たり、揺らめいていた。

★『詩集 烈風』は統合失調症との闘いを綴った闘病詩集です。
http://www16.plala.or.jp/ychiho/advertisement2.html

posted by 野々花 at 18:29 | Comment(2) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 統合失調症へ応援してくださる方クリックお願いします
にほんブログ村

2011年10月02日

探している

畑の作物はほぼ収穫を終えて、わずかに残ったピーマンとナスの苗が渾身に小さな実をつける。赤くなる力も絶えたのか、大きなトマトは青いまま。寒さで空気がぴりぴりしている。冬の足音が聞こえる。夏の短い北海道は畑の季節ももうおしまいだ。

黄昏。電柱も木の葉も黄金の太陽に照り映える。夫が寝息を立てている。今日は私の両親と街へ出かけたので疲れたのだろう。そっと眠らせておく。また明日から会社だものね。忍耐の一週間がはじまる。そう、私もまた孤独でひっそりとした平日がはじまる。夫の居る週末を待ち続け、じっと耐える日々が。

夫をはじめとする周囲の人々を頼む生活から私はいつ脱することができるだろう。夫の帰りを待ち、両親の訪問を待つだけの空っぽの日々。かつては豊かに膨らんでいた自分だけの時間を私はいつ取り戻せるだろう。本を読み、知の世界を飛び回り、ひとりでも充足するような、豊かで彩りある世界をいつ取り戻せるだろう。

秋が深まる。寂しさが迫る。人間らしさの欠片を私はまだ探している。

★『詩集 烈風』は統合失調症との闘いを綴った闘病詩集です。
http://www16.plala.or.jp/ychiho/advertisement2.html

posted by 野々花 at 16:39 | Comment(2) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 統合失調症へ応援してくださる方クリックお願いします
にほんブログ村
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。